古民家で暮らす

古民家

古民家

一般的に古民家の定義とは、「民家のうち、特に古いもの。」
築年数に明確な定義はないが、国の文化財登録制度にあわせ、50年以上を目安にすることが多いようです。
くぎはほとんど使わずに、大黒柱や太い梁を組み合わせて造る工法。
手入れをしっかりすれば、200年以上ももつ。
日本の代表的な古民家郡は岐阜県・富山県に跨る世界遺産「白川郷の合掌造り」、その全国各地に歴史的建物保存地区が点在します。

古民家と現在の住宅の違い

気候への適合 気密性 耐久性 間取りの特徴
現在住宅 冬暖かい 高い 耐用年数30年程度 閉鎖的。個人のプライバシーが尊重され、家族団欒はリビング、水回りに重点が置かれている。
古民家 夏涼しい 低い 100年以上 開放的。お客様を通す床の間などを中心に部屋が配置され、家長を中心としたライフスタイルが想定された間取り構成

不動産として見る古民家の価値

一般的に不動産の広告価格は、土地価格・建物価格をそれぞれ算出し決定します。
土地価格は周辺相場等から求められますが、建物価格は通常、新築時の価格から耐用年数・残存耐用年数で計算します。

例:木造なら115,000円~200,000円(建築平米単価)× ㎡数 × 残存耐用年数/25年(木造の耐用年数)+リフォーム等による加算

しかし、古民家物件の場合、残存年数が大幅に経過しており、また通常の木造の耐用年数というものも当てはまらない事も多い。
その為、残存年数が大幅に超えているような建物が古民家としてのプレミアがつくという考え方も存在します。
古民家の価格設定は所定の式で計算されるものではなく、経過年数によるプレミア価値や実際の経過年数以上に構造がしっかりしていたり、
良い木材を使用・茅葺屋根等の希少価値等により求められるものです。

古民家物件はリフォームが必要なものも多く、購入後の費用についても想定しておきましょう。

古民家の魅力

古民家の最大の魅力は使用されている木材・構法でしょう。現在ではなかなか手に入らない銘木や太い大黒柱・梁など。
同じものを今新築すると1億は軽く上回るような建築物が多いでしょう。
もちろんこういった物件を手に入れ、現在のライフスタイルに合うようにリフォームする場合、古民家の価値を損なわないよう調和を大事にする必要があります。
また、地域により屋根や壁など雰囲気が異なる古民家が楽しめます。

古民家の建築構法

古民家は伝統構法と呼ばれる構法で建てられており、現在の在来構法とは構造が異なります。
伝統構法とは柱や横架材(梁・桁・貫)からなる垂直と水平の直線材で構造体をつくる軸組構法であり、土壁や板壁を要所にいれて変形をおさえている。
また、在来構法がボルトナット等の金物を用いるのに対し、樫の木などの堅木を利用することで木と木を引き寄せる加工が施されている。
また、地震に対しての考え方として、在来構法が耐震構造に対して、古民家は免震構造となっていて、土壁が壊れたりする事により力を逃がし、構造体そのものが壊れることがないように設計されています。

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